こんにちはネルです!
今回は、「【ジンクピリチオン効果】人は”それっぽい専門用語”に騙されやすい!」というテーマで話をまとめていきます!
参考にした本は、池谷裕二『ココロの盲点』です。
- それっぽい専門用語を「なんだかすごそう!」と感じること=「ジンクピリチオン効果」
- 過去にあるシャンプーCMで使った「ジンクピリチオン配合」という言葉が由来
- 広告会社が使う専門用語に踊らされないようにしよう!
それでは、順番にポイントをまとめていきます!
「ジンクピリチオン効果」とは
認知心理学の世界では、「ジンクピリチオン効果」というものが存在します。
これは、「人は”それっぽい専門用語”を聞くと、『それはすごそう!』と強く感じてしまう効果のこと」です!
ジンクピリチオン効果の例
少し長いですが『ココロの盲点』より、この効果の例を引用します。
ジンクピリチオン効果について体感するためにも、ざっとで良いので読んでみてください!
(ちなみに、以下の文章は”真実”ですよ!)
一酸化二水素という化学物質はご存知でしょうか。
「水酸」の一種で、常温では液体です。無味無臭ですので、溶媒や冷却剤などに広く用いられています。
悪影響もあり、ときに重度の火傷を引き起こします。多量に摂取すると健康に重篤な障害が現れ、死に至ることもあります。
水道水に多く含まれていますが、日本の水道水質基準には、現在この物質の規制がなく、成分として記載されることはありません。
(本文引用)
しかし、鋭い人はすでにお気づきかもしれません。
「一酸化二水素」って聞くと、なんだか”ヤバそう”な物質に聞こえますが、実は「酸素が1つ、水素が2つ」ということで、「H2O」つまり「水」のことを表していたんです!!
実験では、被験者に上記の文章を読ませた後に、「この物質は規制すべきか?」とアンケートを取りました。
すると、なんと”92%”の人が「規制すべき」と答えたのです!
名前の由来
上記の例を読んで、ジンクピリチオン効果がどういうものか、体感していただけたと思います。
それではここで、「そもそも何で、”ジンクピリチオン”とかいう聞いたこともない名前が付けられているの?」という疑問に答えていきます。
昔、ある会社が自社の「シャンプー」をテレビCMで宣伝するときに、以下のようなことを説明しました。
「ジンクピリチオン配合!!」
これを聞いて、一体どれだけの人が「あ~、ジンクピリチオンね」となるでしょうか。
薬学の知識を持つ人ですら、ほとんどの人は知らない物質だったと言います。
ところが、このCMを聞いて、「これは”何だか”効きそうなシャンプーだ」と感じる人が多く出てきました。
そして、実際にこのシャンプーはヒット商品になったといいます。
それ以来、専門用語を並べて「なんだかすごそう!」と思わせるような現象のことを「ジンクピリチオン効果」と一般で言われるようになったのです!
それっぽい専門用語に気をつけよう!
このジンクピリチオン効果は、普段から意識してみると今もよくテレビCMなどでふんだんに使われています。
たとえば、ビールのCMで使われる「プリン体ゼロ!」という言葉も1つの例ではないでしょうか。
そもそも「プリン体」ってどんな物質か、みなさん知っていますか。
「プリンっていうぐらいだから、摂取したら太りそう」ってぐらいのイメージだと思います(笑)
つまり、詳しい知識がある人はごく少数なんですよね。
食事から摂取されるプリン体は体内で最終的に尿酸に代謝されて尿酸プールを増大させます。そのため、肉や魚介類をたくさん食べると痛風になりやすいことが知られています。
(公益財団法人 痛風財団より)
このプリン体という言葉以外にも、CMなどではそれっぽい専門用語をふんだんに取り入れて消費者を誘導しようとしていることも少なくありません!
聞いたこともない専門用語を見ても、「これはジンクピリチオン効果を悪用しようとしているかもしれん」と一歩冷静な視点で見れるようにしていきたいですね!
まとめ
今回は、『ココロの盲点』より、「【ジンクピリチオン効果】人は”それっぽい専門用語”に騙されやすい!」というテーマで話をまとめていきました。
広告業者が多用する”それっぽい”専門用語に踊らされないようにしていきたいですね!
- それっぽい専門用語を「なんだかすごそう!」と感じること=「ジンクピリチオン効果」
- 過去にあるシャンプーCMで使った「ジンクピリチオン配合」という言葉が由来
- 広告会社が使う専門用語に踊らされないようにしよう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!