ビジネスでは、「ポジションを取ること」が何よりも大事。
このことを、社会人として働いて痛感しました。
ポジションを取らないと、仕事が全く前に進まない。
そんな話をまとめていきます。
ポジションを取るとは?
まず「ポジションを取る」とは何か。
一言でいうと、「自分がどの案を採用しているか、明確に分かるようにすること」です。
ビジネスの場でありがちなやり取り
たとえば、会議で「AかB、どちらの新商品を開発するか?」を話しあっているとします。
冒頭で、以下のような説明がありました。
- 「今後の伸びを考えると、Aの方が期待度は高い。」
- 「しかし、社内ではBに関するノウハウが溜まっているので、Bの方が確実に儲けられる予想もある。」
- 「どちらを開発するべきか、ご意見をほしいです!」
そうして意見を求められた社員たちは、次々にこう発言しました。
- 「将来の期待度的にはAだけど、リスクの低いBも作っていきたいな~。」
- 「競合のX社はAに似た製品を作ってるらしい、、。」
- 「よし、結論を出すために、もう少し情報を集めよう!」
どこにでもある普通の会議のように見えますが、これでは「大きな問題」があるんですね、、!
ポジションを取らない限り、話は前に進まない
何が問題かというと、「誰一人ポジションを取っていないこと」です。
この例でいうポジションとは、「AかBのどちらを採用するか?」を明らかにしている状態です。
先程の3人の発言は、これが明確になっていない。
ただ、無難な発言をしているだけです。
こうなると、話は前に進めないんですね。
論理的に導けない問題にこそ、ポジションを取ることが求められる
こうやって伝えると、次のような反論が出るでしょう。
「でも、情報がきちんと揃っていない段階で、安易にポジションなんて取れないだろ。」
これは一見正しいようですが、この考え方をしていると、一向に前に進まないんです。
なぜかというと、「情報がすべてでそろうこと」なんて、まずありえないからです。
先程のA,B案のどちらを採用するか?という話も、市場規模、開発にかかるコスト、競合他社などを緻密に分析してデータを出しても、
「そのデータはほんとうに正しいのか?」
「そもそも、1年後には状況が変わっているのではないか?」
といった反論がでることになります。
このように、誰も文句を言えない、完璧な情報をすべて集めることは決してできないんですね。
そして更に大事なのが、「情報がそろわず、論理的に答えを導けない場面こそ、ポジションを取ることが求められる」ということなんですね。
また、もしも「ほんとうに情報がそろっていないから、結論が出せない」なら、「〇〇と△△いう情報さえあれば、あとは結論を出せる」と言うべきなんです。
もし経営における意思決定が徹頭徹尾、論理的かつ理性的に行われるべきなのであれば、それこそ経営コンセプトとビジネスケースを大量に記憶した人工知能にやらせればいい。(中略)
そこには人間の美意識や直感が介在する余地はありません。
(引用:p.65 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』)
このように、ビジネスの場では、「論理では導けない」部分こそ、人の本領が試されるということを、強く感じています。
医者「手術をしましょう」 患者「手術にはいろいろ問題がある」 こんなことを言っていても、なにも決まらないということはわかりますよね?
リスクや問題がゼロの手術などありえません。
価値があるのは「問題はあるけれど、手術をする」という意見か、「問題があるから手術はしない」という意見のいずれかです。
(引用:『自分の意見で生きていこう』 Kindle位置:755)
会議で、意見を求められる場があったときには、「AもBはも良い」といういわば誰でも言えることを言うのではなく、きちんと自分の意見を発信する癖をつけたいと思っております・・・!
まとめ
- ビジネスでは「明確なポジション」を取ることが求められる
- そもそも、「完璧な情報収集」はありえない
- だからこそ、限られた情報の中でポジションを取る意味がある
参考書籍は以下のとおりです。
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