こんにちはネルです!
今回は「無知の知、知らないことを知っているとは」というテーマで話をまとめていきます!
今回参考にした本は、山口周『武器になる哲学』です!
この本は、今のぼくにとっての名著中の名著。何度も読み返しては新たな発見が得られる最高の本です!
今回はそんなぼくにとっての最高の本から、ソクラテスの有名な無知の知についての記述を紹介し、まとめていきます!
- 無知の知について深く知りたい
- 物ごとをわかったつもりになる危険性について学びたい
- 哲学を学び、思考能力を鍛えたい
それでは順番にまとめていきます!
無知の知とは
まず、「無知の知」という言葉についてざっくりと説明していきます!
無知の知とは、古代ギリシアを代表する最も有名な哲学者の1人ソクラテスが生み出した言葉です!
意味は、「知らないことを知っている」ということ。
よく聞く話だと思いますが、真の意味は一体どういうことか詳しく考えたことがあるでしょうか。
真に知らないことを知っているという態度が一番危険
ソクラテスは当時、多くの哲学者が浅い思考により”知識のしったかぶり”をして、自慢げに暮らしている様子を嘆いていました。
そこで、出会う哲学者に、「君は本当にそのことについて完全に理解しているのか?」と問いて回っていきました。
ソクラテスにこのように問われた哲学者たちは、結局議論で完敗。
ソクラテスはこういった現状から、
「世の中の人は、知らないことをさも知っているように振る舞っている人がとても多い。しかし、私は『自分は何も知らないということを知っている』。この知的態度は誰しも忘れてはいけない」
と考えました。
真に知識を得た状態とは
それでは、ここで、「無知の知」について『武器になる哲学』から引用しながら、更に議論を深めていきます!
真に知識を得て、それを習得した場合、人はどんな態度になると思いますか?
著者の山口周さんは、人が本当の意味での熟練者になるためには、以下のようなステップを踏むと言います。
熟練者になるための4ステップ
- 知らないことを知らない
- 知らないことを知っている
- 知っていることを知っている
- 知っていることを知らない
これをパッと見ただけではすぐに意味がわからないと思いますので、解説していきます。
①「知らないことを知らない」について
まず、①知らないことを知らないとは、まさに古代ギリシアの時代における多くの哲学者たちの状態のことですね。
つまり、「自分が真の意味を知らないことすら知らない」と言う状態です。
②「知らないことを知っている」について
これは、まさにソクラテスの「無知の知」の状態です。
①の知ったかぶりから、「自分は真の意味を理解していないんだ」と気づくことで、初めて真の意味を理解しようと努力し始めることができます。
③「知っていることを知っている」について
続いて、真の意味を習得できた人は、この「知っていることを知っている」という状態に移ります。
「自分は真の意味を理解している」と自覚的であるということです。
④「知っていることを知らない」について
最後に行き着くのがこの状態④「知っていることを知らない」です。
これは、「自分が真に理解しているけれども、それを無自覚に使いこなしている」という状態のことです!
つまり、「その事柄が自分にとって当たり前になっている」という状態のことですね!
真の意味を理解し、無自覚に使いこなせるようになることが重要
つまり、真の熟練者・知識人たちは「真の意味を理解し、それを無自覚に使いこなせるようになっている」と言えるのです!
そして最後は本当の達人=マスタリーの領域である「知っていることを知らない(忘れている)」という状態になります。つまり、知っていることについて意識的にならなくても、自動的に体が反応してこなせるくらいのレベルということです。
(本文引用)
知っていることについて意識的にならなくても、自動的に体が反応するレベル。
無知の知、「知らないことを知っている」という「知的謙遜」のレベルに到達したら、最終的にはこの状態までレベルを上げていくことが求められるというわけなんです!
まとめ
今回は『武器になる哲学』より、「”無知の知”知らないことを知っているとは」という話をまとめていきました!
知ったかぶりは最悪ですが、無知の知に至ったら次のステップとして、それを「無自覚で使いこなせるようになるまで」突き詰めていきたいですよね!
- 無知の知とは、「知らないことを知っている」という状態
- 真の熟練者は、「知っていることを知らない」という状態になる
- 大切なのは、”真の意味”を理解するよう努めているか否か
それにしても、ソクラテスの「無知の知」から、ここまで思考を深められる著者の思考力の高さには本当に毎回圧倒されます・・・(笑)
大学で哲学を専攻し、外資系コンサルに勤めていたからこそできる技かもしれませんが、ぼくも少しでもこういった”深い思考”ができるようになっていきたいと感じています。
読めば読むほど新たな気づきが得られる本とは、まさにこのことだと感じています。
哲学に少しでも興味のある方は、本当に心からおすすめの本です!
ボリュームもあり、非常に読み応えがありますが、ぜひ一度アタックしてみてほしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!