先日、伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』を再読しました。
本書は「銀行強盗をおこなう4人組」の話なのですが、魅力的なポイントはそのストーリーというよりも、所々に出てくる「名言」だと強く感じています!!
登場人物たちのシャレた発言がたまらなく響くんですよね・・・!
そこで今回は、本書から特に気に入った「名言」を紹介も兼ねてまとめていってみます!
- 「人の価値は友を見ればわかる」→「あなたの友達は散々ね」
- 「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
- 「変わった動物は保護されるのに、奇妙な人は排除される」
【目次】
あらすじと感想
さらっと、確認のために本書のあらすじを紹介します。
この本は、銀行強盗をする4人グループの話です!
ここで、ただ銀行を襲撃するわけではない、というのが本書の大きな特徴です。
というのも、主役の4人は、「特殊能力」をそれぞれ持っているんですよね。
これが、本書においても非常に大きな要素となります。
面白いのがその特殊能力の中身です!
それぞれのメンバーが以下の能力を持っています。
- 相手の嘘を必ず見抜ける能力
- 時間を正確に測定できる能力
- ぶつかっただけで相手の荷物をスルことができる能力
- 上手な演説ができる能力
こんなユニークな特殊能力を持った彼らが、銀行強盗をしながらも、色々な事件に巻き込まれていくんです!
名言まとめ
それでは、本書からお気に入りの名言をまとめていってみます!
「人の価値は友を見ればわかる」→「あなたの友達は散々ね」
優秀な友人をもったメンバーの一人が、以下の発言をしました。
「人の価値は友を見ればわかる」
優秀な友のことを自慢することで、自分自身の価値を高めようとしたんですね。
それに対して、奥さんが以下のように返すんです。
「あなたの友達は散々ね。」
優秀な友を持った人は価値が上がっているのかもしれませんが、その「優秀な友」の方はレベルの低い友をもって価値が下がっている、というツッコミですね。
しゃれたやり取りにくすっときてしまいました笑
「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
普通の学生時代を送ってきた人からすると、「不良」を見て、次のような疑問を持ったことがあるかもしれません。
「そもそも、なんで不良になったの?」
その答えとして、「学校や社会の規則に反抗するため。」という発言を耳にします。
これに対し、本書では以下のような反論がされていました。
「不良というのは本来さ、秩序から外れたくて、なるものなのに、結局別の秩序に組み込まれるんだ。妙だよね。」
(本文引用:文庫版p.176)
「社会のルール」が鬱陶しくて不良になったのにも関わらず、不良の中にも派閥や暗黙のルール、厳しい上下関係があったりります。
こう考えると、むしろシビアな秩序に組み込まれているとも言えますよね・・・!
何気ない言葉ですが、ハッと考えさせられる一言ですよね。
「変わった動物は保護されるのに、奇妙な人は排除される」
学生時代、ちょっと変わった人がだいたい何人かはいたと思います。
そういう子は、(ひどい話ですが、、)仲間はずれにされてしまうことが大半ですよね。
そういった場面に対して、登場人物の一人が以下のような発言をしています。
「変わった動物は保護されるのに、奇妙な人は排除されるとは、おかしなものだ」
(本文引用:文庫版p.34)
この文章もなんだか、はっとさせられますよね。
哲学的な問いでもあり、この一言から受けた感想について、1時間ぐらい学校で議論できそうなテーマだと思います。
まとめ
今回は、伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』の名言をまとめていきました!
ビジネス書ばかりではなく、たまには小説のまとめや名言についても、まとめていきたいと思います。
- 「人の価値は友を見ればわかる」→「あなたの友達は散々ね」
- 「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
- 「変わった動物は保護されるのに、奇妙な人は排除される」
今回まとめた『陽気なギャングが地球を回す』は、個人的にとても大好きな小説で、すでに4回も読み直している程です!
「軽快でシャレた会話」が好きな人には心からオススメします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!