こんにちはネルです!
今回は、伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』の書評・まとめをしていきます!

【目次】
あらすじと感想
この本は、ちょっとした特殊能力を持った4人が銀行強盗をする話です!
面白いのがその特殊能力の中身!4人がそれぞれ以下の能力を持っています。
- 相手の嘘を必ず見抜ける能力
- 時間を正確に測定できる能力
- ぶつかっただけで相手の荷物をスルことができる能力
- 上手な演説ができる能力

こんなユニークな特殊能力を持った彼らが、色々な事件に巻き込まれていくんです!
銀行強盗の話ではあるんですが、特にこの本のオススメの点が会話のテンポの良さです!
それぞれのキャラを活かした面白い会話にくすっと笑える箇所が満載なんです。
・・・ということで、今回はこの本の中から、個人的に気に入った文章を引用して紹介していってみます!
お気に入り箇所を引用
それでは、いくつかお気に入りの箇所を引用して紹介していきます!
「人を見れば泥棒と思え」という言葉は泥棒が生み出した言葉
登場人物の強盗犯の1人である雪子はいつも路上で人の車を盗んでいるため、自分が公園のそばに車を駐車すると、いつ盗まれるか不安になって以下の発言をします。
「人を見れば泥棒と思え」という言葉はきっと、泥棒自身が考案したものだろう。
確かに、「見ず知らずの人を泥棒と思え」なんて、どこか悲しい見方ですよね。
どこからこんな言葉が生まれたのか、そう考えると、確かに「泥棒経験がある人」が考えたという説は一理あるではないか、と思います。
例えば、ぼくはブログを始めるようになってから、町中で何気ない写真を取っている人を見かけた時、「あの人はブロガーなのかもしれない」と思うようになりました。
このように、自分が経験したことがあるからこそ、他人も同じことをしているのではないかと考えてしまうことは案外多い、と感じた部分でした!
「人の価値は友を見ればわかる」→「あなたの友達は散々ね」
演説の達人「響野」が知人のことを偉そうに語っていた場面で以下の発言をしました。
「人の価値は友を見ればわかる」
優秀な友のことを自慢することで、自分自身の価値を高めようとしたんですね。
それに対して、奥さんが以下のように返すんです。
「あなたの友達は散々ね」

こんな絶妙な返しを咄嗟に出せるようになりたい!とも感じられた箇所でした!
「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
真面目な学生時代を過ごしてきた人は特に、以下のような疑問を一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。
「そもそもなんで不良になる人がいるの?」
答えとしては、「学校や社会の規則という枠組み・秩序に対抗するために不良になった」という発言をたまに耳にします。
これに対し、面白い反論だなと思ったのが以下の発言なんです。
「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
折角、「社会のルール」というような秩序から外れたくて不良になったのにも関わらず、不良の中にも派閥や暗黙のルール、厳しい上下関係があったりして、むしろシビアな秩序に組み込まれているとも言えますよね・・・!
何気ない一言でしたが、ハッと考えさせられる一言だったため紹介してみました!
まとめ
今回は、伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』の書評・まとめをしていきました!
ビジネス書の記事に偏りすぎるので、たまには小説のまとめや書評も書いていきたいと思います!

- 「人を見れば泥棒と思え」という言葉は泥棒が生み出した言葉
- 「人の価値は友を見ればわかる」→「あなたの友達は散々ね」
- 「不良というのは秩序から外れたくてなるのに、結局秩序に組み込まれるんだ」
今回まとめた『陽気なギャングが地球を回す』は、個人的にとても大好きな小説ですでに3回も読んでいます。
「軽快な会話」が好きな人には心からオススメします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!