【本・文章を早く読むコツ】文字をなぞるのではなく、「結局どういうこと?」と抽象的に読む

こんにちは読書ブロガーのネルです!

 

最近、知人と暇つぶしのため、本屋に併設しているカフェに入りました。

せっかく本屋が目の前だからと一緒に読書することになったのですが、彼はこう言いました。

「俺、本を速く読めないんだよな~。速読できる人が羨ましい。」

 

「そうなんだ。本を沢山読んでいけば、少しずつ速くなっていくのかもな~。」

最初はそう返しましたが、その後、彼と本の感想を雑談的に喋っている時に気が付きました。

 

「あ、本の読むスピードは、”あること”をしているかしていなか大きく変わるんかもな、、!」

今回は、そんな話をまとめていきます。

 

本を速く読む人の共通点

組織図の無料写真

結論から言うと、本をはじめ、「文章を速く読む人」の共通点は以下です。

「書いてある内容を、そのまま追っているか、抽象的に考えているか。」

 

つまり、文章を構造的、抽象的にとらえて読んでいる人は、自然と読むスピードが早くなる、ということです。

 

どういうことか、具体的に解説していきます。

 

たとえば、こんな文章があったとします。

【例文】

 

■少見出し

話は、「結論」から伝えよう

 

■本文

あなたは、普段の仕事中、上司にこんな風に話をしはじめてないでしょうか。

「すみません、今〇〇という資料を作成していたんですが・・・、これについてはこうだと思い、こうなりました。そこで、資料を修正しても良いですか?」

一見、問題ない話し方に見えますが、ここはビジネスの場です。

 

「〇〇という資料を作成していたんですが・・・」

こう話始められると、聞き手側は、「え、何どういう話?相談なの?ただの雑談なの?」と、話を聞き終わるまで、待っていなければなりません。

 

上司も日々の仕事で忙殺されており、部下の話とはいえ、ゆっくりと気長に話を聞いてくれるわけではないでしょう。

 

こういうときには、「結論から伝える」ことが鉄則です。

まずは必ず、「〇〇の資料の作り方で確認があります。以前の資料からこういう風に変えたいと思いますが、方向性に問題はないですか?」

この話し方であれば、聞きやすさがぐっと上がるのがわかりますよね。

「お、資料の確認ね。はいはい、そういう理由なら、こうすればどうかな?」と上司側も提案がしやすくなります。

 

ビジネスの場では、結論から伝える。

これを意識するだけで、あなたの評価はぐっと上がるでしょう。

 

こういった文章、ビジネス書では「もう何度同じような話を見たことか」というぐらい見かけますね、、笑

 

この文章に対し、文字を1つずつ丁寧に追っていく人の読み方だと、間違いなく時間がかかります。

 

一方で、文章を読むのが速い人は、この文章をたとえば頭の中で以下のように捉えて読み進めていきます。

【文章を読むのが速い人の読み方】

 

これは、「結論から話そう」という話か。

前半で悪い例、後半で良い例を書いているっぽいな。

・・・たしかに、例文を読んでも、結論から話しているほうが、聞きやすさが断然違うな。

とりあえず、「結論から話そう」というキーワードだけ、頭に叩き込んでおこう。

 

これが、抽象的、構造的に捉えた読み方です。

本の流れを最初につかみ、要点の書いてありそうな箇所を探してその部分のみをピックアップして読む。

これこそが「抽象化読み」です。

 

抽象的に文章を読むと、記憶にも定着しやすい

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抽象的に読むとは、言ってしまえば、「あ~はいはい。ここはこういうことね。」と考えながら読むような読み方です。

これって、場合によっては著者の大事な一文を逃してしまう可能性がありますし、きちんと全文読んだほうが良いのでは?と思うかも知れません。

 

しかし、実体験的にも、「抽象化読み」のほうが、圧倒的に記憶に正しく定着しやすいです。

 

なぜかというと、全文をなぞるように読んでいると、「結局、この節では何を言いたいんだっけ?」ということがぼやけてしまうんですね。

一語一語を追っていくのにエネルギーを使いすぎてしまうことが原因です。

 

一方で、抽象的に構造を捉えて読むとどうなるか。

もともと文章を読んでいたときから、「ここはこういうことね。」と考えながら読んでいるため、瞬時に「要点をつかむ」ことができます。

そのため、文章を読み終わったあと、他人から、「どこが特に大事な箇所だった?」と聞かれた時に、「3つぐらいあって、こことあそこと・・・」といった構造化した伝え方ができるようになります。

 

また、端的に要点が絞れているため、後から本を振り返ったときも、「この本は、結局はこういう主張だったよな。」と振り返ることができます。

間違いなくこの効果は大きいです。

 

つまり、抽象化しながら本を読むことで、「速く読める」うえに、「記憶にも定着しやすい」というメリットがあるわけです。

「本を読むのが遅くて困っている」という方は、まずは「文章を1文字1文字完璧に追っかけようとしていないか?」ということを、ぜひ振り返ってみてください!!

 

読書家も「抽象化」読みを勧めている

ちなみに、「メモの魔力」を書いて大ベストセラーとなった前田裕二さんも、以下のように記しています。

僕は、人より本を速く読むことができます。それは、「本の具体ではなく、抽象を読んでいるから」です。個別具体のエピソードではなくて、「抽象レベルでは何を言っているか」という観点で読む。構造を読む、ということです。木にたとえるなら、枝葉や葉脈はさっと飛ばし、幹の部分を読むのです。だから、速く読めます。

(Kindle位置:848)

 

『メモの魔力』(画像クリックでAmazonのページにジャンプします)

まさに、この本の主張と同様の主張をされていることがわかります。

 

また、「抽象化読み」には注意点があります。

それは、文章を要約しながら読むには、そもそも書いてある事をなんとなくでも知っている、ということが必要です。

全く知らない話を、瞬時に要約して読むのはできないですからね、、。

 

そういう意味で、ブロガーで有名なイケダハヤトさんは、著書で以下のように主張していのたが印象的でした。

特定分野の本を集中的に読んでいると、「すでに知っている部分」が当然ながら出てきます。速読のコツは、 いかにこの「すでに知っている部分」を増やし、飛ばして読むか という点にあります。

『武器としての書く技術』(Kindle位置:117)

『武器としての書く技術』(画像クリックでAmazonのページにジャンプします)

つまり、言ってしまえば、「本を早く読むには、知識を増やす」ということも重要なんですね。

知識があるから本の中身を抽象化して速く読めるようになる。

本を速く読むことで沢山の本を読めるから、更に知識が増える。

こういった循環に入ることが重要なんだと思います。

 

まとめ

偉そうに書いてきましたが、自分も決して博識でもなければ、本を読むのがめっちゃ速い!というわけでは全くありません。

 

ただ、これまで何百冊という本を読んできた経験から、「速く本を読めるときって、頭がさえてる時だよな~。」という気付きがあり、それを深掘りすると、「調子が悪いときは文字をただ追って読んでるけど、調子が良いときは、文章を構造化して捉えてる気がする・・・!」という気づきがあったんです。

 

それから、本を読むとき、特にビジネス書を読むときは、必ず構造的に文章を理解するように意識しながら読んでいます。

「自分は速く本が読めない!」と悩んでいる方は、ぜひ、この「抽象化、構造化読み」を試してみてください!

それではまた!

 

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