就活生や転職先を探している方は、必ずやこんな悩みに直面することはないでしょうか。
「社会には、めっちゃ色んな会社があるけど、どんな基準で選べば良いかわからん。。」
就活をしていた自分も、まさにそんな悩みを抱えていました。
しかし、大学で学んだ「ある方法」を活かすことで、「会社選びって、こうやって合理的に考えれば良いんだ!!」ということに気が付きました。
結論を言ってしまうと、その方法とは、「階層分析法」(=AHP)と呼ばれる手法を使うことです!
今回は、この手法を、就活をしている方に向けてわかりやすく紹介したいと思います!
※就活以外にも、「意思決定」が必要などんなことにも転用できるので、ぜひ覚えておいてほしいです!
- 会社選びは、「階層分析法」を活用する
- ポイントは、選択肢の優秀さを「点数化」できること
- 頭の中でぐるぐる考えても決められない問題が、合理的に判断できる優れもの!
↑タイトルの通り、「自分の明確な意思をもって行動する大切さ」を気づかせてくれる本です。非常におすすめですよ!!
就活でよく陥る悩み
改めて、就活でよくある悩みは、次のようなものですよね。
- 色んな会社があるけど、選び方がよくわからん。。
- それぞれ、良いところも悪いところもあるんだよなー。そこから「1つだけ」なんて選べない・・・。
- そもそも、自分がどんな働き方を目指しているのかすら、分からなくなってきた。。
重要な意思決定をしようとしている方は、ほぼ間違いなく直面する問題だと思います。
そもそも、選択肢を比較するときに難しいのが、「案①も案②も、互いに異なる良い部分があるから、決められん!!」ということですよね。
このように、「選択肢にそれぞれの良さがある」うえに、「自分の選択基準もよく定まらない」といった状況に適している手法が、「階層分析法」(=AHP)と呼ばれるものです。
階層分析法(AHP)とは
では、この階層分析法(Analytic Hierarchy Process)とは何か、紹介していきます。
階層分析法(かいそうぶんせきほう)は、意思決定における問題の分析において、人間の主観的判断とシステムアプローチとの両面からこれを決定する問題解決型の意思決定手法。
(引用:Wikipediaより)
これだけだと何を言っているのか分かりづらいですよね笑
一言でいうと、「感覚的な比較する基準などを、”数値”に置き換えることで、合理的に物事を判断しよう!」という手法です。
言葉だけで説明するとややこしくなってしまうだけなので、、早速「会社選び」の例を使ってご説明します!
就活での「会社選び」に当てはめると・・・
それでは、早速この手法を「会社選び」に当てはめて使ってみましょう!
ステップとしては以下の手順を踏むことになります。
【「階層分析法」を使った、会社選びの方法】
- まず、自分が会社選びで大事だと思う「要素」をすべて書き出す
- 1で出した要素それぞれに、合計値が100となるように、「重み」を割り振っていく
- 次に、候補となっている「会社」をすべて書き出す
- 候補の会社それぞれに、1の要素を「何%」満たしているか、0~100の点数をつける
- 【事前準備は完了したので、計算!】各会社で、要素の重み×それぞれの点数を計算して、会社としての合計値を出す
- 合計値が一番高かった会社が、今の自分にとって、「最良の会社」と判断できる!
では、例を使ってご説明してみます。(分かりやすくなるように、架空の設定にしています。)
1.まず、自分が会社選びで大事だと思う「要素」をすべて書き出す
では、大事にする基準は、「A:給料」「B:休みの多さ」「C:仕事内容がわくわくするか」の3つだとします!
(もちろん、基準は何個でも構いません!)
2.1で出した要素それぞれに、合計値が100となるように、「重み」を割り振っていく
では、重みを振っていきます。
自分は、「A:給料」より、「B:休みの多さ」、さらに、「C:仕事内容がわくわくするか」が一番重要だな~という感じです。
そこで重みを振っていくと・・・
- 「A:給料」:20%
- 「B:休みの多さ」:30%
- 「C:仕事内容がわくわくするか」:50%
としました!
(給料多めにほしいですが、仕事が楽しいという価値観の方が重視気味ですね!)
3.次に、候補となっている「会社」をすべて書き出す
じゃあ、次は、候補の会社をあげます。
例では、2社で迷っているとして、「X社」「Y社」とします。
- X社:給料が高いが、休みが少ない。仕事内容はそこそこ。
- Y社:給料がそこそこ高いが、休みはほぼなし。仕事内容はめっちゃ楽しそう!
こんな特徴があるとします。
4.候補の会社それぞれに、1の要素を「何%」満たしているか、0~100の点数をつける
では、「X社」「Y社」に、それぞれ「点数」を振っていきます。
振り返ると、比較基準は以下の3つでした。
- 「A:給料」:20%
- 「B:休みの多さ」:30%
- 「C:仕事内容がわくわくするか」:50%
これに対し、以下にように点数をつけました。(各項目は、0~100で点数付けしてくださいね!)
会社 | A:給料 | B:休みの多さ | C:仕事内容 |
X社 | 80 | 30 | 60 |
Y社 | 65 | 5 | 90 |
5.【事前準備は完了したので、計算!】各会社で、要素の重み×それぞれの点数を計算して、会社としての合計値を出す
では、重みをつかって、「会社それぞれの合計値」を計算します!
【先程当てはめた数値】
A:給料 | B:休みの多さ | C:仕事内容 | |
X社 | 80 | 30 | 60 |
Y社 | 65 | 5 | 90 |
↓
↓(重みを掛け算)
↓
【重みを掛けた後の数値】
A:給料
(重み:20%) |
B:休みの多さ
(重み:30%) |
C:仕事内容
(重み:50%) |
【合計点】 | |
X社 | 16点 (=80×20%) | 9 | 30 | 55 |
Y社 | 13点 | 15 | 45 | 73 |
これで、事前準備はすべてOKです!!
6.合計値が一番高かった会社が、今の自分にとって、「最良の会社」と判断できる!
見たかったのは、各会社の「合計点」です。
今回、「X社:55点」「Y社:73点」となっていますね。
・・・よって、Y社の方がX社より自分にあっている会社である、と数値的に判断ができました!
今回の結果の振り返り&階層分析法はすごい!と言える点
ここで面白いのが、このY社の73点という点数は、「自分の希望のうち73%を満たしている会社である」と意味しているところです。
そして、給料と、休みの多さではY社に勝っていたX社。
比較基準3つのうち、2つがY社に勝っていたわけですから、ただ”なんとなく”比較して決めてしまうと、「X社の方が良さそう・・・?」と考えてしまいがちですよね。
しかし、数値的に分析した結果、「Y社のほうがX社より自分にあっている」という結果となりました。
そればかりか、X社が55点、Y社が73点なので、割と大きな差でY社が良いということになったんですね。
この結果で大きく効いているのが、「ステップ2」でおこなった「重みづけ」なんです。
今回、「A:給料」「B:休みの多さ」「C:仕事内容がわくわくするか」と3つの基準を挙げましたが、その中でも、「Cの重みが、Aの重みの2倍以上ある」という判断を先にしていました。
つまり、給料が高いことよりも、仕事内容の方が2倍以上重視する、としたわけですね。
この「主観的な重み」が、きちんと今回の結果に反映されているわけなんです。
だからこそ、唯一「C:仕事がわくわくするか」でX社に勝っていたY社が、最終的にベストな会社となったわけです。
まとめ:自分の意思を「数値化」することが重要
以上が、「会社選びに迷った際に、数値的&合理的に判断する方法」の紹介でした。
ここまで読んでいただき、納得感を得ていただけたでしょうか、、?
会社選びのように、「正解がなく」「個人の感覚で決めるしかない」問題については、頭の中でぐるぐる考えていても、残念ながら永遠に答えは出ないものです。
こういう場合にこそ、今回ご紹介した「階層分析法」を使うことで、明確に選択肢の比較ができるので、自分の考えをしっかりとまとめることができるはずですよ。
実際に私も就活でこの方法を活用し、3社を比較したうえで今の会社に入社し、今は(この方法を使ったおかげか?)非常に楽しく仕事生活を送っております!
何よりも、「あれだけ合理的にじっくり考えて決めた会社だから」という気持ちが常にあるため、自分の決断に自信も持てています。
一人でも多くの人が、この方法によって、悩みを解決してくれたら嬉しいです!
- 会社選びは、「階層分析法」を活用する
- ポイントは、選択肢の優秀さを「点数化」できること
- 頭の中でぐるぐる考えても決められない問題が、合理的に判断できる優れもの!
この方法に対し、疑問点などあれば、いつでも問い合わせフォームからご質問をください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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