正直に言います。じぶんは中学生まで、こんなふうに考えていました。
「多数決って”最強の方法”だよね?」
「それで決まった案は、一番多くの人の意志を反映してるってことでしょ?」
「多数決は最強!」
そう考えている人はけっこういると思います。
しかし、いろんな本を読み、知識や経験を重ねていく中で「多数決だって、決して万能ではない!」ってことを知りました。
そんな話をまとめてみます!
多数決の危険
多数決は万能ではない。つまり、多数決にもデメリットが存在するわけです。
そのデメリットとは、多数決には次の2点の危険がある、という点です。
- 天才のアイデアを凡人が潰してしまう危険がある
- 候補によっては、”不人気なもの”が選ばれる危険がある
順番にまとめます!
1つ目の危険:天才のアイデアを凡人が潰してしまう危険がある
1つ目の危険は、「天才のアイデアを凡人が潰してしまう危険がある」です。
多数決って、言葉通り、「多くの人から希望された案で決定する」という方法ですよね!
この特徴が、デメリットになることだってあるんです。
例を挙げます。
とある従業員「40人」の会社があったとします。
そのうち39人は普通の人で、1人が天才タイプ。
その天才は他の人が浮かばないような画期的なアイデアを次々に生み出すタイプだとします。
この会社では、新商品を出して利益率を上げないといけない。
このときに、その1人の天才が「画期的な案A」を出したとしましょう。
この案Aは売れるポテンシャルを秘めていましたが、画期的すぎて、普通の人にはそのアイデアが売れるイメージが湧かない。
一方で、ふつうの人が出した「ありふれた案B」を対抗馬として挙げたとします。
・・・こんなとき、「多数決」を取ったらどうなるか?
普通の人が39人、天才が1人という状態のため、「案B」が当然のように採用され、案Aは決して採用されない、なんてことになります。
組織が大きく飛躍するチャンスであったA案を、ほんの一瞬で潰してしまうことができるんですね。
そもそも、「自分はA案が良いと思います!!」とどれだけ力説しても、自分以外の大勢が別の案を支持してたら、心も折れちゃいますよね、、。
このように、多数決で物事を決める癖をつけていると、天才の画期的なアイデアは潰されてしまう危険があるんですね、、!
「ちゃう。凡人には武器がある。天才を殺すことができるナイフを持っている。そのナイフの名は『多数決』なんや」
「多数決?」
「んだ。多数決こそ、天才を殺すナイフとなる。」
引用:『天才を殺す凡人』
『天才を殺す凡人』(画像クリックでAmazonのページにジャンプします)
世の中の99%の人は「凡人」で、天才なんてほんの一握りなんです。
すると、「凡人に理解されないアイデアはほぼ100%潰されてしまう」という結果となるんですね、、。
2つ目の危険:候補によっては、不人気なものが選ばれる危険がある
多数決のもう1つの危険が、「候補よっては、不人気なものが選ばれる危険がある」です。
「コンドルセのパラドックス」なんていう名前までついている問題なんです。
どういうことか、例を挙げて説明します。
たとえば、10人で旅行にでかけたとします。
そして、時間はお昼時。「ランチに何を食べるか?」決めることになりました。
そのうち、「6人は麺類、4人は中華」が良いと考えていたとします。
ふつう、この場合は多数決を取ると「麺類」が選ばれるはずですよね。
でも実は、「選択肢の出し方」を工夫することで、中華を勝たせることができるんです!
それが、以下のような候補を出す方法です。
- ラーメン
- うどん
- 中華
そう、過半数が欲している”麺類”を、複数の候補にバラけさすんですね。
すると以下のような票が得られ、結果、中華が一番!なんてことになるわけです。
- ラーメン:3票
- うどん:3票
- 中華:4票
麺類という大枠でみたら過半数の支持があったのに、その票を複数に”バラけさせる”ことで、中華が1位になる。
このやり方を、中華を食べたいと思っている人が意図的におこなったとしたら・・・?
この例でも、多数決は決して万能じゃない、ということがよく分かると思います!
なお、この多数決の罠については、下記の動画がめちゃくちゃ分かりやすいのでぜひ!
まとめ
今回は、多数決の危険についてまとめました。
昔のじぶんは、「多数決は万能!!」なんて思っていたので、これらの危険を知ったときは衝撃的でした。
みなさんも、多数決を使う際は、よく注意してみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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