【IQの高い人は孤独!?】「高知能者のコミュニケーショントラブル」より

高知能者のコミュニケーショントラブル-IQが20違うと会話が通じない_アイキャッチ画像

「IQが高い人は孤独である。」

こんな言葉を聞くと、多くの人は「なんだか嫌な感じ・・・。」という印象を受けてしまうかもしれません。

 

しかし、「高知能者は孤独にならざるを得ない!」と言い切ったのが、今回紹介する「高知能者のコミュニケーショントラブル」という本です。

この本は、「IQが20以上違う人同士では、話が噛み合わない」という理論について著者が分析・解説した本なんです。

ヒヨコ
ストレートな表現で驚きますが、著者の主張には説得力があって納得できることも多いと思いますよ!

 

「IQの高さによってどういった行動を取りがちなのか」

「それに対して、他の人はどういった対応をすればよいのか」

こういったことが解説されているため、とても勉強になる本でした。

 

今回は、本書からポイントをまとめて解説していきます!

次のような方におすすめの記事です
  • 「IQが20以上違うと会話が通じない」という説を聞いて気になっている
  • 身近にいる頭の良い人はどういう思考をしているのか知りたい
  • 周りと話をしていてなぜかストレスが溜まってしまう

 

それでは、ポイントをまとめていきますね!

 

分布から見る「IQが高い人の孤独」

初めに、「IQの高い人は孤独」であるという説について詳しく解説していきます。

 

IQは山形の分布をしている

IQについて考える上で重要なポイントが、「IQの分布は、”正規分布”をしている」ということです。

 

正規分布とは、キレイな山形をした分布のことですね。

(この本の表紙も、正規分布を表した図が描かれています。)

IQの簡易分布図

IQの分布イメージ図

 

「IQが約100の人」が真ん中にいて、それよりIQが低い、もしくは高いほど、その割合が少なくなっていくイメージです。

 

肝心なのは、この分布から「IQの差が20以内の人」が、どのくらいいるのかを計算することができることです。

ここで、本書を引用します。

たとえば 知能指数130 のカバー範囲は110から150までなので、約25%の人としか会話が通じません。しかも自分より高い人は2.2%しかおらず、低い人は23%です。話が通じる人ばかりを集めたとしても、自分より低い人が91%と大多数になります。

(Kindle位置:479)

 

次の節で図を用いて詳しく解説します。

 

IQが130の人の場合:会話が成立するのは25%の人だけ

「IQの差が20以上あると、会話が通じない」

仮に、この説が正しいと仮定します。

すると、たとえばIQが130の人の場合、会話が成立するのはIQが110~150の人だけ、ということになります。

 

そのIQを持った人たちは、山形の分布で右側に偏っており、人口の25%しかいない計算になるんですね・・・。

IQ130の人が会話が通じる範囲の簡易図

IQ130の人が会話が通じる範囲の簡易図

 

ヒヨコ
話が噛み合う人が4人に1人しかいないって、高知能者の人はどれほど孤独なのかが想像できますよね・・・。

 

さらに、自分よりIQが高い人はたったの「2.2%」しかいない、ということが計算できるんですね。

 

これらをまとめると、IQが130もある人からすれば、人口の98%の人は自分よりIQが低く、その中で4人に3人は、会話がそもそも通じない、ということなります。

私みたいな凡人には、なんだか偉そうな話だなと感じてしまいますが、、笑

高知能者にとっては非常に生きづらい世界であると想像ができますね・・・。

 

IQの分布についてまとめ
  1. IQ分布は”正規分布”にしたがい、IQが100付近の人口が一番多い
  2. IQが130の場合、会話が成り立つのは4人に1人
  3. IQは高すぎても低すぎても「孤独」になりやすい

 

高知能者が周囲から受ける攻撃

IQの分布について分かったところで、続いて「高知能者が受ける被害・ストレス」について考えていきます。

 

高知能者はグループ内で疎外感を感じてしまう

本書が特に目指しているのは、高知能者の疎外感・孤独感を減らすことです。 賢い人のことを周囲が馬鹿だと思い込み、嫌がらせをしたり活躍の場を与えない。 これは統計学で言う 第一種の過誤(α過誤)です。 「この人は優れた人材である」という仮説が真実であるにもかかわらず、それを棄却して「コイツは馬鹿で変人です」と決めつけてしまうことです。

(Kindle位置:573)

この本は、「高知能者の能力をもっと活かすことができる社会を作ろう」という主張がされていました。

 

先ほど解説したように、「IQが130ある高知能者の場合は、8割近くの人と会話が成立しない」ことになります。

IQの違いがありすぎると、そもそも見えている範囲、考えている範囲が違いすぎて、お互いのコミュニケーションで違和感を覚えてしまうんですね。

 

「組織の中の大半の人と会話がスムーズにできない。」

こんな状態だと、組織の中で真の実力を発揮しづらいことが想像できますよね・・・。

 

さらに「会話が成立しないという孤独さ・疎外感」以上に、高知能者は”より多くのストレス”を受けているという点に着目すべきなのです。

 

低知能な人ほど会話の不成立を相手のせいにする

「会話が成立しない」という点以上に、高知能者がストレスを受ける場面とは一体どんなことか。

それは、「会話が成立しない時に、高知能者のコミュニケーション力が低いことにされてしまう」という点です。

 

これが非常に厄介なのですが、「会話が成立しないのは、あいつが悪いからだ。」と思うのは、IQが低い人に多い、というですね。

ヒヨコ
確かに、これは経験的にも想像できることですが、真に頭の良い人って、相手の話が分からないときは自分の知識のなさを素直に認め、学んでいく姿勢がありますよね・・・!

 

一方で、高知能者ではない多くの人達は、会話の不成立を相手のせいにしてしまうのです。

これが繰り返されていくと、「あいつって、普段から意味がわからないことを言う馬鹿な奴だよね。」と、高知能者に対して低評価をつけてしまうことになります。

 

最終的には、高知能者の活躍の場がなくなり、組織の成長機会を大きく減らしてしまう、という事態になるんですね。

 

高知能者が受ける被害
  1. 会話が成立する人が少なく、疎外感を感じる
  2. 周りから「意味不明なことを言うバカなやつだ」という評価を受ける
  3. 結果的に、高知能者の能力を活かす場面がなくなる

 

このような「高知能が不遇な扱いをうけるという事態」が人間社会では頻繁に発生していると、著者は主張をしているのです。

 

集団の中での高知能者の現状の生き方

ここまでで、「高知能者が社会から受ける被害」について考えていきました。

そこで最後に、「集団の中での高知能者の現状の生き方」について考えていきます!

 

リーダーに向くIQの値は120

「高知能者は不遇な扱いを受けやすい、とは言っても、組織のトップになっているような人は、かなりIQが高いんだろう。」

世の中の社長とか経営者とかに対して、こういうイメージを持っていないでしょうか。

 

しかし実は、「リーダーは、そこまで高知能ではない」というのが、本書の主張です。

 

というのも、IQが高すぎる人はリーダーには向いておらず、「IQ120前後の人が、一番リーダーに向いている」ということ研究結果もあるそうなんですね。

 

これまでの話のように、IQが高すぎるとコミュニケーションが難しい。

そこで、平均よりも少し高い「IQ120付近の人」が、多くの人とコミュニケーションが取れるためリーダーには適しているというわけです!

ヒヨコ
IQが高すぎると会話がスムーズに成り立つ人が少ないため、リーダー向きとは言えないんですね・・・。

 

研究者にIQの高い人が多い理由

リーダーではないないなら、IQの高い人達は一体どこで活躍をしているのか。

・・・それは、「研究者」だといいます。

 

確かに、本当に頭の良い人たちって、研究者になって黙々と作業に集中しているイメージですよね。

それは、遺伝的にそのような性格だったとも捉えることができます。

 

しかし、もしかしたら、周囲と会話がかみ合わない経験を何度もしてきたために集団行動をやめ、閉じた世界にこもるようになったとも考えられます。

ヒヨコ
この理論が正しいかどうかは科学的には証明されていないようですが、一つの新しい考えを得られたという意味で、勉強になった箇所でした!

 

高知能者のポジションについて
  1. リーダーはIQ120付近が一番向いている。IQが高すぎてもリーダーには向かない
  2. 高知能者に研究者が多いのは、「社会的な疎外感」が原因かもしれない

 

とは言っても、やはりコミュニケーション能力は重要

ただ、本書ではこんな記述もありました。

ノーベル賞受賞者の知能指数も飛び抜けて高いわけではないようで、平均すると120ぐらいと言われています。そして東大生の平均IQも120ぐらい。学問や研究の世界でも単に知能指数が高いだけでなく、「ひとつのことに打ち込む姿勢」や「コミュニケーション能力」を備えていることも必要なのかもしれません。

(Kindle位置:1,744)

IQが高ければ高いほど研究者として成功するわけではない、というのが、なんともまた人間社会での難しい点だなと感じました。

  • 普通の人は、ずば抜けて賢い人が言うことにきちんと耳を傾けるようにする
  • 高知能の人は、努力して相手に合わせた話し方をできるようにする

お互いに、こういった歩み寄りができれば、高知能の人の活躍の場はもっと増えるのではないか、と感じました!

 

まとめ

今回は『高知能者のコミュニケーショントラブル』を参考に、「高知能者の孤独」についてポイントをまとめていきました!

 

本のタイトルだけを見ると、「なんだよ、IQの高い奴らは偉そうにして」と感じる方も、いらっしゃるかもしれません。

しかし、じっくりと本書うぃ読んでみると、「高知能者の苦悩」について深く考えさせられると思います。

 

高知能者たちは普段から何を考え、どう感じているのかを学ぶことは大切だと気づきが得られました。

 

「周囲と会話が噛み合わない」という人は、読んで損はない本だと思いますよ!

ヒヨコ
もちろんそれは自分が高知能というわけではなく、相手が高知能だったということもありえるわけですが・・・笑

そういったことも含めて、ぜひこの本で考えてみて欲しいです!

 

 

ヒヨコ
飛び抜けて頭の良い人達の「長所を活かせる場」を整えていきたいですよね・・・!

 

Kindle Unlimitedの紹介

ちなみに、本書『高知脳のコミュニケーショントラブル』は、現在「Kindle Unlimited」というサービスで読み放題でも読むことができます。

 

私自身もこのサービスで無料で読ませていただきました・・・!

無料期間中の1ヶ月中に”手数料なしで退会”することも可能ですよ。

本当にお得なサービスなので、こちらも合わせてぜひ確認してみてくださいね!

 

Kindle Unlimitedを詳しく知らない方は、詳細をまとめた記事もあるのでぜひご覧ください。

【アマゾンKindle Unlimitedとは?】4つのメリットも解説!

2019年11月17日

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

2 件のコメント

  • メンサ会員です。
    本の内容を簡潔かつ綺麗にまとめてあり凄く読み易かったです。
    最後の文章にあるように、長所を活かせる場を作る事が大切で、それにより世界は広がっていくように感じました^_^
    またお邪魔させて頂きます。
    失礼します。

    • ソニック様

      コメントありがとうございます!
      とても嬉しいお言葉に、感激しています!

      そんな方にこの記事を読んでもらえ、ブログを始めて良かったと心から感じています。
      これからも、わかり易い文章を書けるようコツコツ続けていきますので、温かい目で見守ってくださると嬉しいです!^^
      ありがとうございました!

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