つい先日、池波正太郎『男の作法』を読み終えました。
そこで、感想と重要箇所をまとめていきたいと思います。
- 初めて行くお店は「常連客」にも敬意を払うべき
- 目の前の失敗にくじけず、淡々と努力を続ける
- 人間は理屈だけでは動いていないことを忘れてはいけない
『男の作法』を読んだ感想
一言で感想を言うと、「時代としては古い考え方は否定できないけど、まさに”男”としての、かっこよい生き方が学べる」という本で、満足です!
この本は、30年以上前に書かれた本です。
よって、たとえば奥さんとの関係であったり、普段の生活環境などは、今の時代とは大きく違っている部分は多かったです。
しかし、今でもこの本は根強い人気があり、多くの人に読まれ続けているんですね。
・・・ということは、「時代が変わっても通じる、男としての本質的な良さ」に触れているということだと思います!
特に、20代~30代の男性は、この本から多くのことが学べると思いますよ!
重要箇所まとめ
それでは、特に印象に残った箇所を3点まとめていきます。
初めて行くお店は常連客に気を使う
「お金を払っているんだから、どこへ坐ってもいいじゃないか」なんて言う人がいるけれども、自分が初めて行く店の場合は、常連がいつ来るかわからないんだから。それに対して自分は常連じゃない。やっぱり一番隅のほうへまず坐ったほうがいいんだよ。
引用:『男の作法』
これは、お寿司屋さんなどのカウンター中心の店に行った時の話です。
こういった店で、自分が始めていくようなときは、「常連客に気を使って、できるだけ端の方に座る」というのが、著者が大切にしていることだと言います。
「金を払っているから」なんて理由で偉そうにすることなく、そこで普段から楽しんでいる見知らぬ人のことを考えて行動する。
こんな気遣いができる人は、なかなかいないのではないでしょうか!
挑戦して失敗しても淡々と努力を続ける
著者は、作家として自分の文章を選考会に送り、その結果不合格であっても、次の日から淡々と仕事を続けることを大切にしていると言います。
なぜかというと、「そういうふうに動いてないと、時間という一番貴重なものを無駄にしてしまうから」だと言うんですね。
その一方で、著者の周りの作家は、一度落選したらもう2年以上作品を書かない、なんて人も沢山いるそうです。
実力ももちろん関係ありますが、こういった選考会には「運のよさ」もありますよね。
それなのに、結果が思うようにでなかったらすぐに諦めてしまう。
これは才能をみすみす潰してしまうことであり、一番の無駄な生き方だと著者は主張していました。
すべて五分五分という考えかた、これがやっぱり大事なんだとぼくは思うね。
理屈だけでは人間は動かない
「きちんとした理論をもとに判断する。」
最近は、インターネットの発達もあり、科学的データがこれまで以上に重要視される世の中になってきているように感じます。
もちろん、そういった科学的根拠というのは大切なのですが、、著者はそれでも、「理屈が全てではない」という心構えを持つことも重要だと戒めていました。
だけど、理屈というものでは絶対、人間の世の中というのは渡れないんだ。なぜかというと、人間そのものが理論的に成立しているものじゃないんだ。
「人間自体が、そもそも理論的に成立しているわけではない。」
たしかに、人は思いがけない行動をふと取ったり、誰も合理的とは思っていないのに、社会が誤った方向に動いていくなんてことは沢山ありますよね。
まとめ
今回は、池波正太郎『男の作法』の感想と、特に印象に残った箇所をピックアップしてまとめていきました。
言い方がやや悪いかも知れませんが、、この本は「粋なおじさん」の人生における様々な考え方を、じっくりと聞いているような感覚になる本でした。
ビジネス書や小説ばかりではなく、たまにはこういった「個人的な生き様」系の本を読むと、自分の考え方を省みる良いきっかけになると思っています。
ぜひ、「粋な男性」になるためにも手にとってみてください!
- 初めて行くお店は「常連客」にも敬意を払うべき
- 目の前の失敗にくじけず、淡々と努力を続ける
- 人間は理屈だけでは動いていないことを忘れてはいけない
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!