「学校の授業はつまらんのに、寝たら怒られる。意味わからん・・・。」
このような不満を抱いている学生さんは多いと思います。
自分も、学生の時にそういった不満を抱いてきました。
そんなもやもやも忘れかけていた頃、最近下記の本を読んで、「面白い意見」を発見しました。
そこで今回は、本書を元に、「なんで学校の授業では寝てはダメなの?」ということについて考えてみます!
「学校で寝たら怒られる」というおかしな状況
まずは、「学校の授業」について、ビビッと来た話を引用します。
授業っていうのは、子ども 40 人を前に先生という役者が劇を演じてるようなものでしょ。もし劇場でお客さんが寝ちゃったら、おもしろくない芝居をした脚本家や役者のせいになる。なのに学校だと、寝てる子どものほうが悪いって話になる。おかしいと思いません?
(ちきりん・梅原大吾『悩みどころと逃げどころ』 Kindle位置:531)
事実として、学校には授業料としてお金を払っていますよね。
たとえ、「授業料が無料」であっても、それは税金が使われているということです。
これらから考えると、学校や先生というのは、聞き手がいるからこそお金をもらって存在していられる、とも言えます。
それなのに、なぜ、学校ではつまらない授業がおこなわれるにも関わらず、寝たら怒られるのか。
これは、演劇を見に行った例で考えると面白い、ということです。
ある休みの日、5,000円のチケットを買って演劇を見に行ったとします。
ワクワクして行ったものの、その演劇は期待を裏切るほどつまらない。
そして、その人はつい座席でウトウトしてしまったとしましょう。
そこで、急に舞台から、
「おい!そこの客!なんで俺らが演じてやっているのに、寝てるんだ!」
と演者さんから言われたとしたら、どう感じますか?
おかしな状況であることは容易に想像がつきます。
・・・これを学校にも当てはめると、「授業がつまらなくて寝る」ということに対し、なぜ生徒が怒られなければいけないのか、不思議に感じてくるのではないでしょうか。
非常に面白く、考えさせられる例えですよね。
学校とは、戦争に必要な人材を生むための効率的なシステムだった
このことを考えるにあたって、「そもそも、今の学校という組織・制度はいつから生まれたのか」について1度考えてみます。
学校というのは、「日本が戦争中の時に生んだシステム」と言われています。
戦争で相手国に勝つためには、国内で効率的に武器を生産する必要があります。
武器を生産するために、国民に沢山働いてもらい、場合によっては兵士として戦地に行ってもらわねばならない。
そのためには、「不平・不満をいわず、平均的な仕事が淡々とできる均一化された人材」というのが大量に必要になってきます。
そこで、幼い頃から「学校」という一つのクラスに入れ、最低限の教養を教えるとともに、「目上の人に、反発しないような教え」を徹底して叩き込んでいた、と言います。
戦時下では、一番効率よく「国のためになる人材」を生み出すことができる仕組みだったんですね。
だからこそ、「先生様が授業をしてやっているのに、寝ているとは何事だ!」と、叱りつける習慣があるわけですね。
実際に、今でも学校によっては教師が非常に厳しい学校というのはありますよね。
それも、こういった歴史の名残とも言えるのです。
一方、今は戦争は終わり、日本では平和な日々を送ることができています。
すると、「個性を尊重する」とか、「クリエイティビティを育てる」とか、学校の教育方針もガラッと変わってきています。
しかし、もともと学校というのは「均一化した人材を育てるところ」であって、現代に必要な能力とは真逆の能力を育てるために生み出されたものです。
だからこそ、学校というのは今すごく苦戦をしているのです。
近未来に、学校のあり方の変革が起こるかもしれない
ここで、元の話に戻ります。
「先生がつまらない授業をするから寝たのに、なぜ生徒が怒られなければいけないのか。」
これは、「演者」と「受け手」という構図で考えると、おかしな状況であることがわかりました。
ではなぜ、学校はこれだけ異質なのかというと、「戦争に必要な人材を生み出すために、最適化されたシステムだから」ということをまとめてきました。
つまり、「学校で寝て怒られる。」というのは、昔の名残にしか過ぎず、現代の教育方法としては不自然だ、というのが本記事の結論になります。
そこで、個人的にも期待しているのは、「近いうちに、学校の授業もあり方も、どんどん変わってくるのではないか?」ということです。
特に、コロナウイルスの影響もあって、最近では「遠隔授業」がおこなわれてきましたよね。
すると、「授業の方法って、そもそも教えるのが上手な人が、一斉に大勢の人に教えてあげたほうが良いんじゃないか?」と実感として若い人たちが気づき始めるわけです。
実際に、わかりやすい講義動画をあげている人気YouTuberは沢山生まれてきています。
そして、コメント欄にも「学校の先生の何倍もわかりやすい。」と言っている学生の方がちらほら・・・。
その流れがより加速されると、「つまらない授業をしていた学校の先生」の立場は、どうしても弱くなっていってしまう、と想像できます。
すると、「どうやれば、生徒たちが楽しんで学んでくれるか」ということに、先生たちもみんな力を割くようになるのではないか?
個人的に、そういった未来が訪れることをとても期待しています、、!
自分も、学生のときは態度が威圧的な先生、理屈の通っていないことを押し付けてくる先生がとても嫌いでした、、。
今回まとめたように、動画やコロナ禍によって、「学校のあり方も根本的に見直す」という時代が来るのではないか、個人的に、とても期待しています・・・!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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