【感想・名言まとめ】伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』

【感想・名言まとめ】伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』

先日、伊坂幸太郎さん著『アイネクライネナハトムジーク』を読み終わりました!

 

いや~、私の大好きな作家だけあって、期待通りにめちゃくちゃ面白かったです!

 

出会いが様々な偶然で起こり、ちょっとした行動が巡り巡って互いに影響し合う、というストーリー。

その中で、何よりも登場人物たちの「名言」が凄まじく楽しめました・・・!

『アイネクライネナハトムジーク』(画像クリックでAmazonのページにジャンプします)

 

そこで今回は、この本の感想と、心に残った名言をまとめていきたいと思います!

 

『アイネクライネナハトムジーク』感想

感想の概要としては、以下の3点です。

アイネクライネナハトムジークの感想まとめ
  1. 著者には珍しい、恋愛中心の物語。全体的に、ほっこりする話
  2. 短編集だけど、登場人物が意外なところで影響しあう様子が楽しめる
  3. 本編終了後の「解説」が、びっくりするぐらい読みやすい

 

ここで1つ皆さんに聞きたいことがあります。

小説の最後にある「解説」って、読みにくいものが多いと感じませんか・・・?

 

私は「折角だからな~。」という理由で、普段から必ず解説にも目を通すようにしています。

しかし、小説の解説って「小難しい妙な分析」が多いですよね、、笑

 

難しい表現を使っているし、「え?そこまで深読みする?」と思ってしまうこともしばしば。

そして、聞いたこともない沢山の他の著者の本が引用されて・・・。

正直、これまでは、そういった文章に心惹かれることは滅多にありませんでした。

 

いわば、「その本をすべて読みきった」という「達成感」を得るために解説を読んでいたレベルでした。

 

しかし、このアイネクライネナハトムジークの場合は全く違いました。

解説が非常にわかりやすいうえに、読後感をさらに気持ちの良いものにしてくる内容だったんです!

ヒヨコ
なんというか、「めちゃくちゃ上手な読書感想文」を読んでいるような感覚になりました!!

 

本自体の物語が面白いことに加え、「解説」までたっぷり楽しめることが、本書を気に入った1つのポイントでした。

 

個人的に特に心に残った名言まとめ

それでは、本書から「特に心に残った名言」をまとめていきます!

 

「最高の出会い」とは

「出会いがない!」と嘆く人って多いですよね。

そんなセリフをつぶやくある男性に対し、「最高の出会いとは何か?」が語られたのが以下のセリフです。

自分がどの子を好きになるかなんて、分かんねえだろ。だから、『自分が好きになったのが、この女の子で良かった。ナイス判断だったな』って後で思えるような出会いが最高だ、ってことだ

 

このセリフから、具体的な「良い出会いをするコツ」は学ぶことができません。

しかし、「出会いについて真理をついている」そんな気がするセリフだと感じませんか・・・?

 

「ナイス判断だったな」って、”後で”思えるような出会いこそが、最高のものだ。

個人的にこのセリフは、強く印象に残りました。

ヒヨコ
「未来が過去を作る」なんて格好良い名言がありますが、それに通ずるものがありますよね・・・!

 

結婚生活は「外交」そのもの

続いては、「結婚生活を上手にやっていくのは?」という問いに対して語られたセリフです。

いいか、藤間、外交そのものだぞ。宗教も歴史も違う、別の国だ、女房なんて。それが1つ屋根の下でやっていくんだから、外交の交渉技術が必要なんだよ。

「結婚生活」に関する名言は、大昔から色々なものがありますよね笑

ヒヨコ
個人的に好きななのは、ソクラテスの「結婚せよ。良い妻を持てば幸せになる。悪い妻を持てば哲学者になれる。」という名言です笑

 

この本の中では、結婚生活を「外交」に例えて、以下の4つが重要だと力説されていました。

【結婚生活で守るべき”外交政策”】

  1. 毅然とした態度
  2. 相手の顔を立てつつ
  3. 確約はしない
  4. 国土は守る

たとえが見事すぎて、笑いよりも感心してしまうほどでした・・・。

 

特に「国土は守る」というのが、オチとしても完璧、、笑

このずば抜けたセンスが羨ましすぎます・・・。

 

自分が正しいと思い始めたら、自分を心配しろ

続いての名言紹介は、人と話す際の注意点です。

「お母さんに言われます。自分が正しい、と思い始めてきたら、自分を心配しろ、って」

(中略)

「あと、相手の間違いを正す時こそ、言葉を選べ、って」

人は、年齢を重ねるほど、自分の意見を曲げにくくなる、とよく言いますよね。

 

「自分が正しいんだ!」なんて考えを持ち始めたら、そこからは周りの意見が聞こえなくなってしまいます。

そんなことを繰り返していたら、その人の成長はストップしてしまいますよね。

 

「あいつは何を言っているんだ。俺の意見が正しいに決まっている。」

そうなった瞬間に、

「あ、やばい。俺は今、『自分こそが正しい』って、まさに思ってるやんけ・・・。」

そう自分を客観視できるかどうかが、その後の「人としての器」を決める要因になるんですね。

 

そして、人に忠告する側も、「どんな言葉を使うか」には細心の注意を払うべきなんですね。

言い方次第で、相手がすんなり言うことを聞いてくれることもあれば、怒らせてしまう恐れもあるわけです。

 

忠告される側、忠告する側として、以下の2点はよく覚えておきたいです。

  • 自分が正しいと思ったら、一度冷静になれ
  • 他人の間違いを指摘するときは、言葉選びに細心の注意を払え

 

まとめ

今回は、伊坂幸太郎さん著『アイネクライネナハトムジーク』の感想と、心に残った名言をまとめていきました!

 

特に「結婚生活という名の”外交”の4つの教え」は、一生忘れることはないと思います!(笑)

こういった絶妙なセリフに出会えるのが、伊坂幸太郎さんの小説が好きな一番の理由です。

ヒヨコ
もはや、こういった「名言探し」のほうが、物語より好きだったりします、、笑

 

『アイネクライネナハトムジーク』(画像クリックでAmazonのページにジャンプします)

また、別の伊坂幸太郎さんの本を読んだら、特に気に入った名言を本ブログに残していきたいと思います!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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